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Tkinterで使われるmenubuttonとは?コードや画像を用いて解説!?

Tkinterで使われるmenubuttonとは?コードや画像を用いて解説!?

今回はTkinterで使われるmenubuttonに関して、コードや画像を用いて解説いたします。menubuttonの使い方がわからない、コードを通して学びたい方へおすすめです。ぜひ最後までご確認ください。

目次
  1. そもそもTkinterで使われるmenubuttonとは?
    1. Tkinterの構成要素
  2. 基本的なmenubuttonの使い方【3ステップ】
    1. menubuttonを作成する
    2. menuを作成する
    3. menubutton内へmenuを入れる
    4. 完成コード
  3. Tkinterで活用されるmenubutton Widgetの定義
    1. menu
    2. activeforeground
    3. background, bg
    4. width, height
    5. anchor
    6. borderwidth, bd
    7. fg, foreground
    8. font
    9. bitmap
    10. cursor
    11. text
    12. padx, pady
    13. relief
    14. image
    15. compound
    16. wraplength
    17. justify
    18. state
    19. disabledforeground
    20. textvariable
    21. direction
  4. まとめ
  5. 参考文献
目次を開く⬇︎

執筆者 - おすすめの記事3選

そもそもTkinterで使われるmenubuttonとは?

Tkinterで使われるmenubuttonとは、Widgetの一種で、menubuttonを選択すると、様々なmenuを展開できる入れ物を意味します。

基本的にmenuを作成するための、tk.Menu()と併用して利用されます。

別名menubutton Widgetと呼ばれます。

わかりにくい言葉がいくつか出てきましたね。。以下の「Tkinterの構成要素」を確認しながら、情報を整理しましょう。

Tkinterの構成要素

Tkinterの構成要素として、Window, Frame, Widgetの概念が存在します。

名称説明文
Window  画像の黄色枠の部分になります。Tkinter画面全体を表します。
Frame画像内のオレンジ色枠の部分になります。Widgetが1つ以上ある場合に、取りまとめるものです。
Widget紫色枠で囲まれる部分になります。1つの機能を持つ最小単位 = Widgetと考えると良いでしょう。

前の章でTkinterで活用されるmenubuttonとは、Widgetの一種で、menubuttonを選択すると、様々なmenuを展開できる入れ物とお伝えしました。

「Tkinterの構成要素」の画像内では、紫色枠に該当するWidgetに対して、編集することになります。

Tkinterの構成要素を理解したところで、実際にmenubutonの活用方法を理解していきましょう。

基本的なmenubuttonの使い方【3ステップ】

基本的なmenubuttonの使い方として、

  1. menubuttonを作成する
  2. menuを作成する
  3. menubutton内へmenuを入れる

の3ステップになります。実際に手順を踏まえて、コードを交えて確認していきましょう。

menubuttonを作成する

まずはmenuの入れ物 = menubuttonを作成します。menubuttonはtk.Menubutton()を活用すると、作成できます。

1import tkinter as tk
2
3class Application(tk.Frame):
4    def __init__(self, master=None):
5        # Windowの初期設定を行う。
6        super().__init__(master)
7
8        # Windowの画面サイズを設定する。
9        # geometryについて : https://kuroro.blog/python/rozH3S2CYE0a0nB3s2QL/
10        self.master.geometry("300x200")
11
12        # Windowを親要素として、frame Widget(Frame)を作成する。
13        # Frameについて : https://kuroro.blog/python/P20XOidA5nh583fYRvxf/
14        frame = tk.Frame(self.master)
15
16        # Windowを親要素とした場合に、frame Widget(Frame)をどのように配置するのか?
17        # packについて : https://kuroro.blog/python/UuvLfIBIEaw98BzBZ3FJ/
18        frame.pack()
19
20        # 1. menubuttonを作成する
21        # frame Widget(Frame)を親要素として、menubutton Widgetを作成する。
22        # text : テキスト情報
23        mb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet")
24
25        # frame Widget(Frame)を親要素とした場合に、menubutton Widgetをどのように配置するのか?
26        # packについて : https://kuroro.blog/python/UuvLfIBIEaw98BzBZ3FJ/
27        mb.pack()
28
29# Tkinter初学者参考 : https://docs.python.org/ja/3/library/tkinter.html#a-simple-hello-world-program
30if __name__ == "__main__":
31    # Windowを生成する。
32    # Windowについて : https://kuroro.blog/python/116yLvTkzH2AUJj8FHLx/
33    root = tk.Tk()
34    app = Application(master=root)
35    # Windowをループさせて、継続的にWindow表示させる。
36    # mainloopについて : https://kuroro.blog/python/DmJdUb50oAhmBteRa4fi/
37    app.mainloop()

menuを作成する

menuの作成には、tk.Menu()を使用します。「menubuttonを作成する」で紹介したコード内のmb.pack()の下へ、以下のコードを貼り付けてください。

1# 2. menuを作成する
2# menubutton Widgetを親要素として、menu Widgetを作成する。
3# Menuについて : https://kuroro.blog/python/ZITZ7dM4nundAhMbChXs/
4menu = tk.Menu(mb)
5# menuへ選択肢を追加する。
6# label : 選択肢のテキスト。'A'とする。
7menu.add_command(label="A")
8# menuへ選択肢を追加する。
9# label : 選択肢のテキスト。'B'とする。
10menu.add_command(label="B")

menubutton内へmenuを入れる

最後にmenubutton内へmenuを入れます。「menuを作成する」で紹介したコード内のmenu.add_command(label="B")の下へ、以下のコードを貼り付けてください。

1# 3. menubutton内へmenuを入れる
2# menubutton Widgetのmenu optionへ、2. で作成したmenuを入れる。
3mb["menu"] = menu

実際に紹介したコードを、組み合わせて実行すると、「Tkinterの構成要素」の画像と同じように、以下の画像が表示されます。

完成コード

1import tkinter as tk
2
3class Application(tk.Frame):
4    def __init__(self, master=None):
5        # Windowの初期設定を行う。
6        super().__init__(master)
7
8        # Windowの画面サイズを設定する。
9        # geometryについて : https://kuroro.blog/python/rozH3S2CYE0a0nB3s2QL/
10        self.master.geometry("300x200")
11
12        # Windowを親要素として、frame Widget(Frame)を作成する。
13        # Frameについて : https://kuroro.blog/python/P20XOidA5nh583fYRvxf/
14        frame = tk.Frame(self.master)
15
16        # Windowを親要素とした場合に、frame Widget(Frame)をどのように配置するのか?
17        # packについて : https://kuroro.blog/python/UuvLfIBIEaw98BzBZ3FJ/
18        frame.pack()
19
20        # 1. menubuttonを作成する
21        # frame Widget(Frame)を親要素として、menubutton Widgetを作成する。
22        # text : テキスト情報
23        mb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet")
24
25        # frame Widget(Frame)を親要素とした場合に、menubutton Widgetをどのように配置するのか?
26        # packについて : https://kuroro.blog/python/UuvLfIBIEaw98BzBZ3FJ/
27        mb.pack()
28
29        # 2. menuを作成する
30        # menubutton Widgetを親要素として、menu Widgetを作成する。
31        # Menuについて : https://kuroro.blog/python/ZITZ7dM4nundAhMbChXs/
32        menu = tk.Menu(mb)
33        # menuへ選択肢を追加する。
34        # label : 選択肢のテキスト。'A'とする。
35        menu.add_command(label="A")
36        # menuへ選択肢を追加する。
37        # label : 選択肢のテキスト。'B'とする。
38        menu.add_command(label="B")
39
40        # 3. menubutton内へmenuを入れる
41        # menubutton Widgetのmenu optionへ、2. で作成したmenuを入れる。
42        mb["menu"] = menu
43
44# Tkinter初学者参考 : https://docs.python.org/ja/3/library/tkinter.html#a-simple-hello-world-program
45if __name__ == "__main__":
46    # Windowを生成する。
47    # Windowについて : https://kuroro.blog/python/116yLvTkzH2AUJj8FHLx/
48    root = tk.Tk()
49    app = Application(master=root)
50    # Windowをループさせて、継続的にWindow表示させる。
51    # mainloopについて : https://kuroro.blog/python/DmJdUb50oAhmBteRa4fi/
52    app.mainloop()

Tkinterで活用されるmenubutton Widgetの定義

menubutton Widgetは、

1tk.Menubutton(option1, option2, ...) or tk.Menubutton('親要素', option1, option2, ...)

で定義されます。

menubutton Widgetで使われるoptionの種類としては

  • menu
  • activeforeground
  • background, bg
  • width, height
  • anchor
  • borderwidth, bd
  • fg, foreground
  • font
  • bitmap
  • cursor
  • text
  • padx, pady
  • relief
  • image
  • compound
  • wraplength
  • justify
  • state
  • disabledforeground
  • textvariable
  • direction

があります。順番に見ていきましょう。

※ optionの種類一覧を調べたい場合は、以下のようにコードを記述してご確認ください。

1import tkinter as tk
2
3# menubuttonを生成する。
4menubutton = tk.Menubutton()
5# menubuttonに関するoptionの種類一覧を取得する。
6print(menubutton.keys())

menu

menubutton内へmenuを入れるために利用するoptionになります。詳しくは、「基本的なmenubuttonの使い方【3ステップ】」をご確認ください。

activeforeground

activeforeground optionを利用すると、menubutton Widgetを選択した時の文字列色を設定できます。

色に関しては、Tkinterの色の使い方とは?活用例から色の一覧をまとめて紹介!?で総括していますので、詳しく知りたい方は是非ご確認ください。

例えば「完成コード」で紹介したmb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet")箇所を、以下のように変更すると、

1# 別解法 ##########################
2# mb = tk.Menubutton(frame)
3# mb.config(text="Select alphabet", activeforeground='red') or mb.configure(text="Select alphabet", activeforeground='red')
4##################################
5# 色について : https://kuroro.blog/python/YcZ6Yh4PswqUzaQXwnG2/
6mb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet", activeforeground='red')

menubutton Widgetを選択した際に、以下の画像のように描画します。

background, bg

background option, bg optionを利用すると、menubutton Widgetの背景色を設定します。

backgroundとbg両方のoptionを用いて、値を設定した場合、後ろの引数に設定されるoptionが優先されます。

例えば「完成コード」で紹介したmb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet")箇所を、以下のように変更すると、

1# 別解法 ##########################
2# mb = tk.Menubutton(frame)
3# mb.config(text="Select alphabet", bg='green') or mb.configure(text="Select alphabet", bg='green')
4##################################
5# 色について : https://kuroro.blog/python/YcZ6Yh4PswqUzaQXwnG2/
6mb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet", bg='green')

以下の画像のようにmenubutton Widgetを描画します。

width, height

width option, height optionを利用すると、それぞれmenubutton Widgetの幅、高さを設定できます。

例えば「完成コード」で紹介したmb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet")箇所を、以下のように変更すると、

1# 別解法 ##########################
2# mb = tk.Menubutton(frame)
3# mb.config(text="Select alphabet", bg='green', width=20, height=10) or mb.configure(text="Select alphabet", bg='green', width=20, height=10)
4##################################
5mb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet", bg='green', width=20, height=10)

以下の画像のようにmenubutton Widgetを描画します。

anchor

anchor optionを利用すると、menubutton Widgetで表示する文字列を、どこに配置するかを決定できます。

指定方法として

  • tk.W : Westの略。左の真ん中へmenubutton Widgetの文字列を配置する
  • tk.N : Northの略。上の真ん中へmenubutton Widgetの文字列を配置する
  • tk.S : Southの略。下の真ん中へmenubutton Widgetの文字列を配置する
  • tk.E : Eastの略。右の真ん中へmenubutton Widgetの文字列を配置する
  • tk.NE : North Eastの略。右上へmenubutton Widgetの文字列を配置する
  • tk.NW : North Westの略。左上へmenubutton Widgetの文字列を配置する
  • tk.SW : South Westの略。左下へmenubutton Widgetの文字列を配置する
  • tk.SE : South Eastの略。右下へmenubutton Widgetの文字列を配置する
  • tk.CENTER : 中心の略。中心へmenubutton Widgetの文字列を配置する

の9種類が存在します。デフォルトではtk.Wが設定されます。

anchorに関する値入力へ悩んだ方は、以下の画像を確認しながら、anchorの値を考えると良いでしょう。

例えば「完成コード」で紹介したmb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet")箇所を、以下のように変更すると、

1# 別解法 ##########################
2# mb = tk.Menubutton(frame)
3# mb.config(text="Select alphabet", bg='green', width=20, height=10, anchor=tk.N) or mb.configure(text="Select alphabet", bg='green', width=20, height=10, anchor=tk.N)
4##################################
5mb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet", bg='green', width=20, height=10, anchor=tk.N)

以下の画像のようにmenubutton Widgetを描画します。

borderwidth, bd

borderwidth option, bd optionを利用すると、menubutton Widgetの枠の大きさを設定します。

borderwidthとbd両方のoptionを用いて、値を設定した場合、後ろの引数に設定されるoptionが優先されます。

例えば「完成コード」で紹介したmb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet")箇所を、以下のように変更すると、

1# 別解法 ##########################
2# mb = tk.Menubutton(frame)
3# mb.config(text="Select alphabet", bg='green', bd=20) or mb.configure(text="Select alphabet", bg='green', bd=20)
4##################################
5mb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet", bg='green', bd=20)

以下の画像のようにmenubutton Widgetを描画します。

fg, foreground

fg option, foreground optionを利用すると、文字列色を変更できます。

fgとforeground両方のoptionを用いて、値を設定した場合、後ろの引数に設定されるoptionが優先されます。

例えば「完成コード」で紹介したmb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet")箇所を、以下のように変更すると、

1# 別解法 ##########################
2# mb = tk.Menubutton(frame)
3# mb.config(text="Select alphabet", foreground='red') or mb.configure(text="Select alphabet", foreground='red')
4##################################
5# 色について : https://kuroro.blog/python/YcZ6Yh4PswqUzaQXwnG2/
6mb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet", foreground='red')

以下の画像のようにmenubutton Widgetを描画します。

font

font optionを利用すると、文字の形式や大きさを変更できます。

fontに関しては、Tkinterで使われるフォントって?2種類のフォントの設定方法を丁寧に解説でまとめておりますので、詳しく知りたい方は是非ご確認ください。

例えば「完成コード」で紹介したmb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet")箇所を、以下のように変更すると、

1# 別解法 ##########################
2# mb = tk.Menubutton(frame)
3# mb.config(text="Select alphabet", font=("", 20, "underline")) or mb.configure(text="Select alphabet", font=("", 20, "underline"))
4##################################
5# fontについて : https://kuroro.blog/python/RZNjLl36upkumxwkTRWl/
6mb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet", font=("", 20, "underline"))

以下の画像のようにmenubutton Widgetを描画します。

bitmap

bitmap optionを利用すると、XBM形式の2値画像(白と黒のみで表現される画像)を、設定できます。

Tkinterでは標準でいくつかのbitmap画像を備えていて、

  • error
  • gray75
  • gray50
  • gray25
  • gray12
  • hourglass
  • info
  • questhead
  • question
  • warning

が存在します。上でリストされるbitmap画像の詳細を知りたい場合は、こちらのリンクを確認ください。

例えば「完成コード」で紹介したmb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet")箇所を、以下のように変更すると、

1# 別解法 ##########################
2# mb = tk.Menubutton(frame)
3# mb.config(text="Select alphabet", bitmap="error") or mb.configure(text="Select alphabet", bitmap="error")
4##################################
5mb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet", bitmap="error")

以下の画像のようにmenubutton Widgetを描画します。

cursor

cursor optionを利用すると、menubutton Widget内へマウスカーソルを移動すると矢印の見た目を変化できます。

見た目のバリエーションについてはこちらのサイトにまとまっていますので、ご確認ください。

例えば「完成コード」で紹介したmb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet")箇所を、以下のように変更して、

1# 別解法 ##########################
2# mb = tk.Menubutton(frame)
3# mb.config(text="Select alphabet", cursor="clock") or mb.configure(text="Select alphabet", cursor="clock")
4##################################
5mb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet", cursor="clock")

menubutton Widget内へマウスカーソルを移動すると、矢印の見た目が変更します。

text

text optionを利用すると、menubutton Widgetで利用する文字列を設定できます。

例えば「完成コード」で紹介したmb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet")箇所を、以下のように変更すると、

1# 別解法 ##########################
2# mb = tk.Menubutton(frame)
3# mb.config(text="test") or mb.configure(text="test")
4##################################
5mb = tk.Menubutton(frame, text="test")

以下の画像のようにmenubutton Widgetを描画します。

padx, pady

padx option, pady optionを利用すると、文字列の外側へ空白の幅を設定できます。

※ 2021年7月3日現在、筆者のMac OSではpadx option, pady optionを設定しても、menubuttonは変更されませんでした。

relief

relief optionを利用すると、menubutton Widgetの枠のデザインを設定できます。

指定方法としては、

  • tk.RAISED
  • tk.SUNKEN
  • tk.FLAT
  • tk.RIDGE
  • tk.GROOVE
  • tk.SOLID

の6種類があります。

※ 2021年7月3日現在、筆者のMac OSではrelief optionを設定しても、menubuttonは変更されませんでした。

image

image optionを利用すると、menubutton Widgetへ画像を貼り付ける設定を行います。

例えば「完成コード」を、以下のように変更すると、

1+    # 画像について : https://kuroro.blog/python/Z7k1LSyDyiDHtD5UCjmG/
2+    global image
3+    image = tk.PhotoImage(file="/{画像のパス}/{画像ファイル名}.{拡張子}")
4-    mb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet")
5+    mb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet", image=image)

以下の画像のようにmenubutton Widgetを描画します。

画像の取り扱いに関しては、【もう間違えない!?】PythonのTkinterを用いて画像を表示する方法でまとめましたので、うまく表示されない、サンプルコードを確認したい方はご確認ください。

compound

compound optionを利用すると、menubutton Widgetへ画像を貼り付ける場合に、文字列をどこに貼り付けるのか設定できます。

指定方法として

  • tk.LEFT : 文字列の左側へ画像を配置する
  • tk.RIGHT : 文字列の右側へ画像を配置する
  • tk.BOTTOM : 文字列の下側へ画像を配置する
  • tk.TOP : 文字列の上側へ画像を配置する
  • tk.CENTER : 画像の真ん中へ文字列を配置する
  • tk.NONE : 文字列を表示しない(デフォルト)

の6種類が存在します。

例えば「完成コード」を、以下のように変更すると、

1+    # 画像について : https://kuroro.blog/python/Z7k1LSyDyiDHtD5UCjmG/
2+    global image
3+    image = tk.PhotoImage(file="/{画像のパス}/{画像ファイル名}.{拡張子}")
4-    mb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet")
5+    mb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet", image=image, compound=tk.LEFT)

以下の画像のようにmenubutton Widgetを描画します。

wraplength

wraplength optionを利用すると、menubutton Widgetで利用する文字列の折り返し幅を設定できます。

例えば「完成コード」で紹介したmb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet")箇所を、以下のように変更すると、

1# 別解法 ##########################
2# mb = tk.Menubutton(frame)
3# mb.config(text="Select alphabetSelect alphabetSe", wraplength=50) or mb.configure(text="Select alphabetSelect alphabetSe", wraplength=50)
4##################################
5mb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabetSelect alphabetSe", wraplength=50)

以下の画像のようにmenubutton Widgetを描画します。

justify

justify optionを利用すると、menubutton Widgetで利用する文字列をどちらに揃えるか設定できます。

指定方法としては、

  • tk.LEFT : 左寄せ(デフォルト)
  • tk.CENTER : 中央寄せ
  • tk.RIGHT : 右寄せ

の3種類があります。

例えば「完成コード」で紹介したmb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet")箇所を、以下のように変更すると、

1# 別解法 ##########################
2# mb = tk.Menubutton(frame)
3# mb.config(text="Select alphabetSelect alphabetSe", wraplength=50, justify=tk.RIGHT) or mb.configure(text="Select alphabetSelect alphabetSe", wraplength=50, justify=tk.RIGHT)
4##################################
5mb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabetSelect alphabetSe", wraplength=50, justify=tk.RIGHT)

以下の画像のようにmenubutton Widgetを描画します。

state

state optionを利用すると、menubutton Widgetの状態を設定できます。

指定できる値としては、

  • normal : menubuttonへの選択を有効。マウスカーソルがmenubutton上に乗っていない状態を表す。デフォルト。
  • disabled : menubuttonへの選択を無効。
  • active : menubuttonへの選択を有効。マウスカーソルがmenubutton上に乗っている状態を表す。

があります。

例えば「完成コード」で紹介したmb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet")箇所を、以下のように変更すると、

1# 別解法 ##########################
2# mb = tk.Menubutton(frame)
3# mb.config(text="Select alphabet", state='disabled') or mb.configure(text="Select alphabet", state='disabled')
4##################################
5mb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet", state='disabled')

以下の画像のようにmenubutton Widgetを選択できなくなります。

disabledforeground

disabledforeground optionを利用すると、menubutton Widgetの状態(state)がdisabledの時の、文字列色を設定できます。

例えば「完成コード」で紹介したmb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet")箇所を、以下のように変更すると、

1# 別解法 ##########################
2# mb = tk.Menubutton(frame)
3# mb.config(text="Select alphabet", state='disabled', disabledforeground='red') or mb.configure(text="Select alphabet", state='disabled', disabledforeground='red')
4##################################
5# 色について : https://kuroro.blog/python/YcZ6Yh4PswqUzaQXwnG2/
6mb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet", state='disabled', disabledforeground='red')

以下の画像のようにmenubutton Widgetを描画します。

textvariable

textvariable optionを利用すると、menubutton Widgetで利用する文字列を、可変に扱うことが可能になります。

例えば「完成コード」を、以下のように変更すると、

1 def __init__(self, master=None):
2    ...
3    frame.pack()
4
5+   # self.textvariable : 文字列情報を保存する変数
6+   # 文字列情報を保存する変数をstring型の変数とする。
7+   # StringVarについて : https://kuroro.blog/python/K53voPjJuKFfYrjmP8FP/
8+   self.textvariable = tk.StringVar()
9+   # self.textvariable変数の値を初期化する。
10+   # .set(値) : 値を設定する。
11+   self.textvariable.set('選択してください')
12-   mb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet")
13+   # textvariable : menubutton Widgetへ文字列を表示する。値を可変なself.textvariableとする。
14+   mb = tk.Menubutton(frame, textvariable=self.textvariable)
15
16    ...
17    menu = tk.Menu(mb)
18
19-   menu.add_command(label="A")
20+   # command : Aのメニューを選択した場合に、実行する関数を設定。self.changeTextとする。
21+   menu.add_command(label="A", command=self.changeText)
22
23+ def changeText(self):
24+   # menubutton Widgetの文字列情報を更新する。
25+   # .set(値) : 値を設定する。
26+   self.textvariable.set("Aのメニューが選択されました。")

始めに、以下の画像のようにmenubutton Widgetを描画して、

Aのメニューを選択すると、以下の画像のようにmenubutton Widgetを描画します。

StringVar()に関しては、Tkinterで使うWidgetの変数とは?StringVarを中心に解説!?でまとめていますので、詳しく知りたい方は是非ご確認ください。

direction

direction optionを利用すると、menubutton Widget内で利用するmenuの表示位置を設定できます。

指定方法としては、

  • tk.LEFT : 左側
  • tk.RIGHT : 右側
  • 'above' : 上側
  • 'below' : 下側(デフォルト)

の4種類あります。

例えば「完成コード」で紹介したmb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet")箇所を、以下のように変更すると、

1# 別解法 ##########################
2# mb = tk.Menubutton(frame)
3# mb.config(text="Select alphabet", direction='above') or mb.configure(text="Select alphabet", direction='above')
4##################################
5mb = tk.Menubutton(frame, text="Select alphabet", direction='above')

以下の画像のようにmenubutton Widgetを描画します。

まとめ

  • Tkinterは、Window, Frame, Widgetで構成される。
  • Tkinterで使われるmenubuttonとは、Widgetの一種で、menubuttonを選択すると、様々なmenuを展開できる入れ物を意味します。
  • 別名menubutton Widgetと呼ばれます。

参考文献

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